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相続分譲渡とは

  • 文責:代表 弁護士 西尾有司
  • 最終更新日:2023年11月29日

1 相続分譲渡とは

相続分譲渡は、遺産全体に対する割合的な持分を、譲受人に移転することを指します。

相続が発生すると、相続人は、遺産について、割合的な持分(相続分)を有することになります。

このため、遺産分割が完了するまでは、相続人は、不動産や預貯金等の遺産について持分を有し、不動産や預貯金等の財産を共有しているものと扱われます。

被相続人が有している債権についても、相続人は、割合的な持分に基づいて請求することができます。

他方、被相続人が負っていた債務については、相続人は、割合的な持分にしたがって弁済する義務を負うこととなります。

相続分譲渡が行われると、こうした割合的な持分に基づく権利や義務が、譲受人に移転することとなります。

2 相続分譲渡の例

例えば、次のような場合を考えたいと思います。

・ 相続人は、配偶者A、子B、子Cの3名である。

この場合、各自に特別受益や寄与分がなければ、配偶者Aの相続分は2分の1、子Bの相続分は4分の1、子Cの相続分は4分の1になります。

遺産分割が完了するまでは、不動産や預貯金等の遺産について、配偶者Aは2分の1、子Bは4分の1、子Cは4分の1の持分を有していることとなります。

こうした状況で、配偶者Aが子Bに対して相続分譲渡を行ったとします。

これにより、配偶者Aが有していた相続分2分の1は、子Bに移転することとなります。

その結果、子Bの相続分は4分の3、子Cの相続分は4分の1になります。

3 相続分の譲受人は相続人に限られるのか

相続分譲渡の譲受人は、相続人に限られません。

そのため、関係ない第三者を譲受人として相続分譲渡を行うこともできます。

ただし、相続人ではない人に対して相続分譲渡を行った場合は、その人に対して一定の財産を譲渡したとの評価がなされます。

このため、無償での相続分譲渡ですと贈与税が、有償での相続分譲渡ですと譲渡所得税等が課税される可能性があります。

この場合、相続分の譲渡を受けた人が、お住まいの地域を管轄する税務署(四日市にお住まいでしたら、四日市税務署)で、贈与税の申告を行う必要があります。

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