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農地を相続したくない場合

  • 文責:代表 弁護士 西尾有司
  • 最終更新日:2025年8月15日

1 相続放棄

被相続人の財産に農地が含まれている場合、農地の相続をしたくないと考えることがあります。

このような場合には、相続放棄を行うことにより、農地の相続を回避することができます。

相続放棄は、相続が発生したことを知ってから3か月以内に、家庭裁判所に申述書を提出することにより行います。

相続放棄を行うと、被相続人の財産も債務も、すべて引き継がないこととなります。

農地も、被相続人の財産に含まれますので、相続放棄を行えば、引き継がなくても済むこととなるのです。

そして、農地を引き継がないこととなった以上は、農地を管理する法的責任も負わないこととなるのです。

※ただし、現に占有している農地については、管理の義務が発生します。

もっとも、相続放棄を行うと、被相続人の財産も債務もすべて引き継がないこととなってしまいますので、被相続人のその他の財産も引き継げないこととなってしまいます。

たとえば、被相続人が預貯金や有価証券を所有していたり、相続人の自宅の不動産等を所有していたりするときは、相続放棄を行うと、これらの財産も引き継げないこととなってしまうのです。

この点は、相続放棄を行う場合のデメリットとなります。

2 相続土地国庫帰属制度

近年の法改正により、相続土地国庫帰属制度が創設されました。

この制度を利用すれば、相続した財産のうち、特定の土地について、国に引き継ぐことができることとなります。

この制度を利用できれば、農地以外の財産を相続人の方で引き継ぎつつ、農地だけは引き継がないこととできるのです。

もっとも、相続土地国庫帰属制度を利用するときは、様々な制限が設けられています。

建物が存在すると基本的には国庫帰属の対象になりませんので、建物を解体する必要があります。

また、他人の権利が存在したり、境界問題があったりすると、国庫帰属の対象にできないとの回答がなされる可能性があります。

また、国庫帰属に当たっては、10年程度の管理費用等を納付することとなっていますが、この管理費用が数百万円といった多額の金額になることもあります。

このような事情から、相続土地国庫帰属制度が利用できる場面は、かなり限られていると考えられます。

3 不動産業者への譲渡

民間の不動産業者へ、何年間かの管理費用とともに譲渡する方法も考えられます。

不動産業者へ農地を譲渡し、登記を変更すれば、農地を引き継がなくても済みますし、管理責任も負わないこととなります。

この場合も、手数料を支払う必要があるというデメリットがありますが、相続土地国庫帰属制度の場合と比較し、対象となる土地の制限が少ない傾向にあるというメリットがあります

というのも、国の場合は、全国一律の基準が設けられており、管理上の問題がある等の基準に合致しない土地については、例外なく、一律、国庫帰属の対象外になるとの取り扱いがなされます。

他方、民間の不動産業者については、そのような基準は存在せず、管理上の問題がある土地についても、手数料を増額する等の対応により、譲渡の対象にできる可能性があるのです。

ただ、民間の不動産業者については、高額の手数料目的で、土地の引き取りを提案する不動産御者業者が存在するというデメリットがあります。

不動産業者が手数料を支払うこと自体は、不動産業者の力(情報、人的関係等)を利用し、解決困難な相続問題を解決してもらう以上、必要なことであるとは思います。

一部には、このような場面で手数料を支払うこと自体が消費者被害であると議論する弁護士、報道機関も存在するようですが、情報、人的関係等を利用して手数料を得る活動を否定することは、弁護士、報道機関を含むサービス業の活動の主要部分を否定するに等しいものであり、極めて浅薄な議論だと思います。

とはいえ、中には、あまりにも高額の利潤を得ている不動産業者が存在することも事実ではあります。

また、不動産業者の中には、手数料の支払は受けたものの、相続人から不動産業者への登記の手続を進めることはせず、そのまま連絡も取ることができなくなってしまうという、特に悪質なところもあります。

このため、民間の不動産業者を利用する場合は、信頼できるところかどうか吟味する必要があると思います。

信頼できるところかどうかの判断が付かない場合は、相見積を行うことも考えられます。

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